無印の日常雑感部屋

私無印が日々つれづれなるままに思うことを書いたりするブログです。

銀の加工

先日ひょんな事から銀の加工を教えてくれるところで体験教室に参加してきました。

もともと手を動かすことは好きなので金属加工と考えればなかなか楽しそうだなと思って参加した次第で。

 

今回作ったのは指輪です。

作業の流れは銀の平板に好きなデザインの刻印を入れる、楕円形に丸めて端同士をろうづけする、治具を使って真円に整形、角をやすりなどで丸める、表面処理(光沢、非光沢、サンドブラスト仕上げ等)をかける。といった感じです。

 

使う素材はアクセサリーで一般的なシルバー925(銀の含有率が92.5%の合金)のものではなく、加工しやすいシルバー950(同95.0%)を使います。

手で加工するぶんには925は硬すぎるようで、素材として売られているシルバーは950が多いようです。

見方を変えると銀で作られていてもSILVER 925という刻印が無いアクセサリーは手作りである可能性が高い、とも言えますね。

 

シルバー950は加工しやすいと言っても金属なのでハンマーをつかってガシガシ加工していきます。

刻印を入れるのも一発入魂、曲げ加工もプライヤーでぐいぐい、楕円から円にもっていくときもバシバシたたきます。

さすがに鉄のハンマーだと傷が入るのでプラスチックハンマーでやるんですけどね。

 

ろうづけは素材とは融点の低い違う種類の金属を接合部に流し込む、という作業です。

半田付けもろうづけの一種ですね。

銀をつける場合にはフラックスという酸化防止剤を塗り、銀ロウを散らしてガスバーナーで溶かして毛細管現象を利用して接合部に流し込みます。

一点に集中して加熱してしまうと素材が溶けてしまったりするので全体の温度が上がるようにします。

そのうちに銀ロウが溶けてスッと流れ込んでいくので、表面まできっちり流れたのを確認して冷やして完了です。

 

作業の中で整形が一番大変かもしれません。

ずっとやすりで削っていって納得いくようなところまで追い込むのはかなり手間です。

ろうづけの跡が盛り上がっていたり、角が尖っていたり。

角を丸めるのもあまりやり過ぎると薄くなってしまったり、表面の刻印に影響が出たり・・・加減が難しいです。

 

 

とまあ完成までに3時間ちょいくらいでしょうか。

教室の説明を色々受けて、30分くらい銅の板を使って刻印を入れる練習と入れる刻印を選んで、15分で本番の刻印、あとはひたすら加工していって整形に1時間、仕上げに1時間程度。

なかなか楽しかったですよ。

 

惜しくらむは私にデザインセンスが無いこと・・・でしょうか?(笑